医療用大麻の解禁でオピオイド依存減少? – ニューズウィーク日本版 2023年1月10日号

医療用大麻の解禁でオピオイド依存減少?
ニューズウィーク日本版 2023年1月10日号


現在、アメリカでは37の州とワシントンで医療用大麻が合法化されているのだけど、こうした州では、医療大麻使用により、がん患者に対するオピオイド系鎮痛剤の処方が相対的に減ってるそうです。

オピオイドって、オピウム、つまりケシから精製したヘロイン、モルヒネのことですね。
日本でもがん治療とかでは痛み止めというとモルヒネって必ずでてきますよね。

合法だから安全だろうって、とんでもない、オピオイド中毒ってアメリカでちょっと前から大問題になっていて、僕もほかの記事やニュースでも見ております。

2017年でいうと、1年間で170万人がオピオイドの乱用で精神障害を起こし、4万7千人が死亡している。この20年間では40万人がオピオイドで死んでるんです。

こういう薬物の問題になると、いつも思うんだけど、ひとつだけ言わせてほしいんです。
大麻の過剰摂取で死亡したって話、聞いたことありませんよね。

もう一つ言えば、大麻を吸って凶悪犯罪おかしたって話もないですよね。
どうして、ここ、フォーカスされないんだろう。
ある意味、大麻って、とっても安全てことじゃないですか。
それが悪の代名詞みたいな扱いでずっと言われてるのは、何かが間違っていると思いませんか。

オピオイドの代わりに大麻ががんの鎮痛剤に使われるとどうしていいんでしょうねえ。
僕は身内ががんで亡くなるのを看取っているのでわかるのです。

がんの最後は相当な痛みをともないます。その時、モルヒネを投与しておさえるしか手立てがないんです。
ところが、モルヒネを投与されるとその人は意識がもうろうとして、話したりできなくなってしまう。
そうして、大切な人との最後の別れの言葉ができなくなってしまう。なってしまった。

大麻であれば、そういうことはおこらないんです。痛みをとめても、意識ははっきりしていられる。
他にも効能があって、大麻は食欲を促進する。抗がん剤治療をすると、ぐたっとして食欲がなくなってしまう。大麻を治療に使うことで、食欲を回復させられる。
睡眠を促進する。元気をださせる。笑いを起こさせる。
そういうことがだんだんと明らかになってきました。

この春から、医療大麻が日本でも解禁されるようです。
がん治療においても、オピオイドのほかに大麻の選択肢をぜひ加えてほしいと思うのです。

by サルパラダイス